suna8’s blog

還暦を過ぎたジジーの気まぐれ日記

土用の丑の日

今年、2021年のいわゆる”土用の丑の日”は、今日、7月28日らしい。

らしいというのは、元々あまり興味がないからだ。

例年はほとんどスルーしていたのだが、今年はステイホーム(謎)の影響で、

なら、豪華に食べますか

と意見が一致した(誰と?)。

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写真では分かりにくいが、鰻が2段に、つまり「うなぎ段々丼」というわけである。

愛知県民なので、当然ながら鰻は「愛知県 三河一色産」の上物を買った。

美味しくいただいた。ごちそうさま。

 

刑事コロンボ#68 「奪われた旋律」

原題:Murder with Too Many Notes(直訳:ノートが多い殺人)

日本語版:2001年 WOWOW

 

★今回のタイトルについて
Google翻訳で原題の”Murder with Too Many Notes”を日本語に訳すと何故か「奪われた旋律」と訳される。もちろんコロンボ的には正解なのだが、一般的な翻訳としてはどうみてもおかしい。翻訳エンジンも意訳や"超訳"をし始めているのだろうか?

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このような翻訳結果に違和感がある場合は、他の翻訳エンジンでも試している。2番手として常用しているのが「DEEPL」というドイツ製の翻訳エンジンである。

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DEEPLは翻訳結果に複数の候補を挙げてくれるので、その場面に合った候補を選べば違和感が解消される。逆に言えば機械翻訳結果に自信がないということかも知れないが、Googleのような決めつけがない分、使い勝手は良い。
ただ、”ノート”の意味としては今回の場合は”音符”が正解だろう。単語の翻訳(要は英和辞典)ならGoogleの方が得意のようである。その中にも2番手の候補として”音符”が出てくる。

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以上の結果から今回の”Murder with Too Many Notes”を直訳すると「音符が多すぎる殺人」となる。かなり意味深なタイトルだがこの「音符が多すぎる」というフレーズで思い出すのが、映画『アマデウス』だ。ローマ皇帝の前で指揮をとり自分が作曲した作品を披露するモーツアルトに対し皇帝が言った言葉だ。

「ちょうど必要なだけの数の音符でございます、陛下」

 ご存知の方も多いかもしれないが、このタイトルは、モーツァルトが言ったという言葉だ。映画『アマデウス』でも使われている。皇帝ヨーゼフ二世が彼のオペラに対して、「美しいが、音符が多すぎる」と感想をもらしたことに対する返答だ。

 
【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
今回目立っていた車は被害者が乗っていた「フォルクスワーゲン・ビートル・コンバーチブル」だ。昭和な昔は街中でもよく見かけたものである。今回のエピソードに登場するようなコンバーチブルタイプではなかったが。

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そのビートルが映っている不思議な場面が二つ。一つは、被害者宅前を横切る謎のエキストラ?2人。1人目は自転車をひき、後に続く人物は謎のアイテムを持って歩いている。このシーンにはどういう意味があったのだろうか。もう一つが撮影所の名前が”MONOLITH"という点。一般名詞としては”一枚岩”という意味らしいが、映画ファンなら『2001年宇宙の旅』シリーズに登場する黒い物体を思い浮かべるだろう。だからどうした、というわけでもないが。

 

☆今回は犯人が音楽関係者ということで…
…録音スタジオでのシーンが多い。特にミキサーが映っているシーンが目立ち、そこにはパソコンも置かれ、動作の指示はキーボードで行っているようだ。そして、そこに映っているモニターがSONY製。ただし、キーボードと繋がっているパソコンのモニターは別で、SONY製のモニターが何に使われているかは不明。

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☆音楽関連の機器も色々登場
冒頭シーンでいきなりフルスペックのラジカセが登場する。残念ながら型番までは特定できなかったがQuarntumFXブランドの製品で、5バンド・イコライザー、ダブルカセット、左右のVUメーター付きという、いかにもマニア受けしそう。
次に登場したのが犯人が乗っていた車に装備されているCDプレイヤーである。メーカーはPIONEERでおそらく12連装CDチェンジャーが搭載されていると思われる。
また同じく犯人の自宅にはステレオコンポがあるが、それに組み合わされているCDプレイヤーも5連装タイプだ。このCDプレイヤー絡みでの超微細ネタとしては、犯人がリモコンで再生する前は全4トラックのCD(5DISC目)が選択されていたが、それがリモコン操作によって2DISC目が再生された。そのCDには20曲以上記録されているみたいに見える。どんなCDなのかが気になった(どうでもいい話)

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あと、後半のシーンの中にキーボード(こちらは音楽用)が登場するが、そこには大きく”STUDIO 88 plus”と表記されているが、ネットで調べてみると結構人気があるようで、今でも中古が取引されているようだ。そして、このシーンではちゃんとMIDIケーブルが接続されているのである(この件は後述)。

 

☆コンピュータの登場が当たり前になるつつある
さすがに1990年代に入ると、パーソナルコンピュータが日常のあらゆるシーンに登場してくる。コロンボシリーズも例外ではなく、今回の音楽ネタでもパソコンが絡んでいる。特に犯人宅にあるパソコンはMIDI対応のキーボードと組み合わせて、楽曲の創作活動に使用されているようである。ただ、よく見るとキーボードとパソコンはMIDIケーブルで接続されておらず、単なる置物と化している。前述のシーンでは(少なくとも見かけ上は)ケーブル接続されていたので、少々残念ではある。

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なお、打ち込んだ楽譜の印刷シーンでの操作はそれなりにリアルに思えた(コントロールキーとファンクションキーを組み合わせて操作していたため)。

☆その他の小道具
楽譜、指揮棒、ストップウォッチ、貸衣装店の伝票と、これまでとは異なった小道具が用意されていたが、それら以上に目についたのが架空の映画ポスターである。元々犯人は映画音楽を担当しているようで、その関連で二つのポスターが楽屋裏に貼られているらしく、一瞬のシーンではあるが気になった次第。
▶OBSESSED・・・ジョーズのような映画
▶alibi・・・エイリアンっぽい映画
いずれも架空の作品だと思うがどんな内容かちょっと気になる!?

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☆ちょっとひとこと・・・
基本的にここではストーリーについては言及しない方針だが、時々、特に今回のエピソードのような内容にはひとこと言いたくなるのである。
あの屋上でのラストシーン。わざわざ黒板やキーボードまで用意しての謎解きシーン。なんとなく過去のエピソードを思い出してしまうのだが、そういうコロンボらしさがなかったと言う以上に、「なぜ犯人は罪を認めたのか」という疑問に尽きる。コロンボの長々とした謎解きを、犯人視点で聴いていると「だから何?」というセリフしか浮かんでこない。弱い状況証拠だらけで何の確証もないのだ。よほど犯人は捕まえて欲しかったのではないかと思うほど。実際、今回の殺人で犯人自身もかなり損失をしている。つまり、自身の作曲能力がない(低下している)ことが白日の下にさらされてしまうわけだし、実際にそういうシーンにもすでに遭遇している。殺した相手の才能によって自分の名声が維持されていることを理解していたのなら、殺さずに別の手段を講じたはずで、殺してからかなり後悔したのではないだろうか。なので、コロンボの弱い追及にも自ら罪を認めるという行為に至ったのではないか、塀の中で静かに余生を過ごしたかったのではないかと、勝手に想像するのである。

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以上。

 

刑事コロンボ#67 「復讐を抱いて眠れ」

原題:Ashes to Ashes(直訳:灰から灰へ)

日本語版:1999年 WOWOW

 

★今回のタイトルについて

『物語 英語の歴史』という本を再読していたら、そこで紹介されていたイングランド国教会の『祈祷書(The Book of Common Prayer)』の英文が目に留まりました。

祈祷書というのは、キリスト教の祈りの言葉を収めた書物のこと。

宗教的な詳細はよくわからないのですが、ここに出てくる英文はシンプルでとても美しく、読んだ後に静かな余韻を残します。

有名なのはこの一節。

Earth to earth, dust to dust, ashes to ashes.

土は土に、塵は塵に、灰は灰に

原題はキリスト教の葬儀の祈祷文「土は土に、灰は灰に・・・」から。

 われらはなすべきことをなさずにすまし より抜粋引用

 

youtu.be

 

【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
コロンボシリーズはアメリカが舞台なので車の登場シーンが多いのが特徴であるが、やはりエピソードごとに強弱はある。そして今回のエピソードにおいては”弱”のほうで、被害者がいつも乗っているという”赤い車”さえ登場しない。また、犯人が乗っている車は、結構よく出てくるジャガーであり珍しくない。まあ、それは個人的な感想でありエピソードとは何ら関係ない話なのだが。

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今回、ちょっと興味を惹いたのが、葬儀場の駐車場でのシーン。いかにもアメ車という車以外が数多く並んでいたことだ。コロンボの世界での時代は変わりつつある? 

 

☆前回に引き続き今回もガジェット系の登場は地味め
とは言っても、CASIOの腕時計が大写しされたのは収穫だし、携帯電話もアップで映っていて、そこに時代の進歩が伺えた。

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実はこのCASIOの腕時計に似ている製品を6年ほど前に買ったことがある。俗に言う”チプカシ”(チープカシオの略)で、実売は1,000円前後という安さだ。でも、製品としてはしっかりしており、日付表示など余分な機能はないシンプルかつ軽量の優れた腕時計で、安いわりに防水構造だったりする。まあ、そのせいなのか電池交換は出来ず、電池の寿命が使用期限となっている。実質、1年ほど使えるので、そのサイクルで買い替えていくような使い方だろう。

wowma.jp


☆久々にパソコンが大活躍
新シリーズになって随所にパソコンが登場するが、犯人の仕掛けるトリックとして活用される事例は多くない。10話ほど前のエピソードでかなり活躍したが、その後はチラホラ画面に映る程度だった。そして、今回の使われ方も実はその時と少々似ている。ただし、前回が単純なワープロ機能を利用していたのに対し、今回はそれにメール管理機能も備わっているソフトを利用しているようだ。実際に機能するものかどうかは不明ではあるが。
レア画像としては、パソコンの本体(キーボード)はちょっと見IBM-PC系なのに、マウスにはAppleのロゴが付いている、というシーンだ。画面デザインを見ると確かにAppleっぽい気もする。もしかしたら本体もApple社のPCなのか。

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 とりあえずマウスだけに着目すると、形状から「Apple Desktop Bus Mouse II」であると思われる。

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ただし、このマウスを接続できる本体を調べても、キーボードや画面デザインが一致するものは探せなかったので、やっぱり謎のままである。
en.wikipedia.org

 

☆その他の気になる小物など
▶被害者のリビングにあったTVが家具にビルトインされていてちょっとおしゃれ。
▶ホームバーに並んでいる酒に関してコロンボが「スコッチはやめなさい」と言ったら女性がバーボンを選んだが、なぜコロンボはその酒がスコッチだと知っていたのか。また、なぜスコッチはダメでバーボンならいいのか。謎だ。
▶懐かしいシステム手帳が登場したのを見て思わず、自分が30年以上前に使っていたものを引っ張り出してしまった(写真右下)。社会人になってから結婚するまで数年間、しっかり使い込んでいた。 

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☆葬儀屋が目論んだ完全犯罪
米国って土葬ばかりだと思っていたが、今回のエピソードで火葬があるのを知り、それなら完全犯罪もラクチンだ、と。でも思わぬところに落とし穴があったわけで。ちなみに華氏2000度は摂氏に換算すると約1090度。棺の種類によって温度設定を変えているようだ。ちなみにダイヤモンドは摂氏600度で黒鉛化するらしい。

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 あと、コロンボのメモ帳のアップが最近時々登場するようになったのも興味深い。

"Report house security officer. Woman in red dress big black hat."
▶家の警備員を報告。 赤いドレスの大きな黒い帽子の女性。

"Look photo of Dorothea page house 3 days before funeral." 
▶葬式の3日前にドロシーペイジハウスの写真を見てください。

 

以上。

 

刑事コロンボ#66 「殺意の斬れ味」

原題:A Trace of Murder(直訳:殺人の痕跡)

日本語版:2001年 NTV

  

【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
ドラマの制作年が20年少々前になってきているので、現存する車に近いデザインの車両が目に付くようになり、車種を特定するモチベーションがかなり低下している。という言い訳を書いているわけだが、その中で今回目立っていたのが、日本車の登場シーンだ。少し前のエピソードにはトヨタ車が登場したが、今回はホンダである。車種はおそらく”Accord 3rd generation"だと思われる。当時はリリトラクタブル・ヘッドライトが流行っていて、私もカローラⅡに乗っていた。

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☆今回もガジェット系の登場は地味め
またSONYのモニターが登場した。写りが良くTVドラマとしては使い勝手がいいのか、単に機材として在庫があるのを使いまわしているだけなのか。あと気になったのは、犯人のアリバイの話で、先にコンビニのレシートに時刻が印刷されている件を軽くスルーして(画面には映しているのに)、店舗の防犯カメラにこだわるコロンボが、ちょいと間抜けに見えた。

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コロンボはチョコレートに目がない?
シリーズをずっと観ていると、コロンボは警官のくせして結構現場のものを食い散らかしたり持って行ったりする。犯人からモノをもらうこともあるぐらいだ。今回はGODIVAのチョコ。コロンボ自身が好きなのか、”カミさん”へのプレゼントなのかは知らないが、厳密に言えば窃盗なのでちょっと問題行動ではある。

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小物で気になったのが、消しゴム付きの鉛筆が判事の机の上にたくさん並んでいた点だ。しかも2種類ある。何に使うのだろうか?

 

☆コンビニとカフェ
コロンボのシリーズでコンビニが登場するのは空前絶後だろう。そして、このシーンのためにセットを作ることはないだろうから、実際の店舗と思われる(前述のレシートには”THE MINI MART"と印字されている)。今の日本のコンビニとどこが違うのか、じっくり見入ってしまった。

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あと、事件の解決場所となったカフェ(?)。いかにもコロンボが好きそうな場末のゴチャゴチャした店である。こういう店が身近にあったら、コロンボと同様に通ってしまうかも知れない。


☆今回の新聞は良くできているぞ
前回のエピソードでも、同じような感じで新聞が大写しされたシーンがあった。その時は、文字の部分でちょっと手抜きをしていて、良く見るとコピペの跡があった。でも、今回はそういう部分が見当たらなかった。気にする人はいないと思うが、もしかしたら視聴者からのツッコミがあったのかも知れない(ないと思う)

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☆いつもの豪邸
富の象徴とは言え、コロンボに登場する豪邸(ほとんどが犯人の持ち家)は、やたらと豪華で不必要にでかい。しかも今回は噴水付き。まあ、日本で言えば鹿威しのようなものか(違うと思う)

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www.youtube.com

 

以上。

 

刑事コロンボ#65 「奇妙な助っ人」

原題:Strange Bedfellows(直訳:奇妙な仲間

日本語版:2000年 NTV

 

★今回のタイトルについて
原題は”Strange Bedfellows”で日本語タイトルもほぼ直訳。誰にとっての助っ人かと思って見ていたら、なんとも意外な展開で、さすが(ミスリードを誘う)エレガントな原題ではある。

eow.alc.co.jp

 

【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
今回の犯人は片田舎の牧場のオーナーで、都市部との移動が多いせいで、車も多く登場する。
▶犯人の車:2台持ち。ワンボックスSUVタイプとバンタイプ。(共にFord製)
▶被害者その1:なんちゃって高級車(ギャンブルでの借金で苦しいくせに)
▶被害者その2:レストランのオーナーらしくBMWに乗っている
▶裏社会のボス:さすがにストレッチしたリムジンを運転手付きで
▶ボスの手下:まあまあな高級車 (おそらく上記のベース車両)

全車種の特定はパス(最近手抜き)

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☆いわゆるガジェット系の登場は地味め
牧場、競馬場、レストランが主な舞台になっていたせいで、注目すべきガジェットはあまり目立たなかった。そんな中で携帯電話が徐々に記憶のある外観に変わりつつあった。犯人が携帯電話でコロンボ宅にかける際に、アンテナを伸ばすシーンがあったが、「昔はそうだったよなぁ」と懐かしんだほど。あと、パトカーに小型PCが搭載されていたのが印象的だ。

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☆ネズミは奇妙な助っ人ではない
犯人が小さな箱を持って婦人用の手洗いにそれを置くが、最初は発煙筒かバクダンの類いだと思った。その後、ネズミだと分かるが、そのしっぽの長さが犯人のヒントに結びつくとは、想像できなかった。ネズミが日常生活に入り込んでないと想像すらできない。

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エピソード中ではコロンボが”尾長カリフォルニアネズミ”と言っているが、ネットで検索しても見つからず、そのサイズから下記の候補がそれっぽかった。でも、リスと名前が付いているし違うかもしれない。

w.wiki

 

☆小道具を用意するのも大変だろうね
大量の現金の小道具。しかも、ちゃんと表面が高額紙幣で中が低額紙幣という凝りよう。通常なら中は白紙だ。まあ小道具の精度というより犯人の性格を表しているのかも知れないが。他にも馬券や洗車の領収書など、アップにも耐えられる出来栄えだ。

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ドラマの中でもミステリー系には新聞の紙面がよく登場する。事件の状況や経緯をビジュアルで示すために利用される定番の小道具で、今回もしっかり登場した。普通に見ている分にはせいぜいタイトルと写真程度が目に入るだけだが、こうやって静止画、しかも高精細で確認できると、アラも見えてしまうのは想定外だろう。といってもかなり細かい部分で、写真の左右にある文章が使いまわしされているという点だ。多少、アレンジされてはいるので、全く同じではないが、今でいうコピペを使った痕跡がある。こんなこと書くのは私ぐらいだろうけど。

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☆久々にチリが登場
新シリーズになってチリの登場シーンがなかなかない。私の記憶によれば今回がやっとこさ2回目だ。しかも「美味しくない」というコロンボ。高級な食べ物ばかり食べているので舌が肥えたのかも知れない。ちなみにこの店では「CHILI」は1ドル25セントで食べられるようだ。以前のエピソード「第三の終章」で高級レストランで食べた際に、6ドルを請求されて驚いたのが分かる。

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あと、今回のコロンボの登場シーンで、アサリにあたってお腹の調子が悪いということで、ピンク色のドリンクを飲んでいるシーンがあるが、その商品名が気になって調べてみたら、実在するものだった。Repto-Bismol という商品で、米国では定番の”お薬”のようだ。

https://cdn11.bigcommerce.com/s-i5q5a5nhp2/images/stencil/1280x1280/products/1287/1559/67546__27022.1607945256.jpg?c=1

 

☆その他の小ネタ
競馬場のファンファーレ、定番のメロディーを久々に聞いた気がした。 

▶今回のパターン https://youtu.be/w4vDyMTwEEQ
▶別のパターン https://youtu.be/dVFzs3WaujM
▶日本の各競馬場での独自のもの https://youtu.be/3umYNXm44Tg

 次に折り畳み自転車の件だが、かなり良くできた製品のようで、ワンタッチで走行状態になるようだ。でも、犯人あの巨体には厳しい大きさで、「きっとくっきり残ったであろう自転車のタイヤの跡が証拠になるねぇ」と思って見ていたら、見事にスルーされてしまった。

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そして例によって豪邸も登場する。どんな建物かは現時点で不明。

以上。

 

刑事コロンボ#64 「死を呼ぶジグソー」

原題:Undercover(直訳:潜入捜査)

日本語版:1999年 NTV

 

【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
今回のエピソードはコロンボシリーズ特有の倒叙形式ではなく、普通のミステリー(そう言えば前にもそんなのがあったな)。なので、冒頭で犯人は登場せずなのでいつもの高級車も登場しない。途中、変装したコロンボが愛車に乗らず、借り物らしき普通の車に乗っているシーンが唯一ではなかろうか(この頃のFordは似ているデザインが多くて型式が特定できず)

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あと、珍しいのが駐車違反の取り締まり専用(PARKING ENFORCEMENT)の車両だ。おそらく3輪のバンと思われる。昔は日本でも良く見た軽車両だが、実は今でも諸外国では活躍しているようだ。日本は軽自動車が規格化されているので、見なくなったのだろうけど。(下記はコロンボに登場する車種を特定するものではない)

travelaway.me

 

☆普通のミステリーのようなジグソーネタ
ミステリーでは昔からよくあるネタ。分割の仕方が不自然で、パズルのピースをここまで分割する意味があまりないように感じた。

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ピースの一つの裏に書かれている文言は以下の通り。

For D.Mc Nally
I'm in a hospital.
I'm very sick.
Mikey said to send you this if it ever looked like I was checking out.
Well, I'm checking out.
Derrick Combs"

適当に訳すと「私は重い病気で入院しているが”checking out”するようだったらこれをあなたに送るようにとミッキーが言った」だろうか。

この場合のchecking outは”死ぬ”という意味のようだ。最後に「今まさに死にそう」と書いているのが何とも切ない!?


☆オヤジのオヤジたる所以
冒頭の「SUNDAY MORNING」を見て、日曜朝のTV番組『サンデーモーニング』を連想してしまうのは、きっとオヤジレベルが高いせいであろう。

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あと、ぽっちゃりで色っぽい女性が意外に好きなキャラだったりするのも、オヤジなのであろう。これはコロンボも同じだろうと、彼の顔を見て思った次第。なお、今回で2度目の登場だが、その時にはあまり好みの感じではなかったのが不思議。

www.imdb.com

 

以上。

 

刑事コロンボ#63 「4時02分の銃声」

原題:Butterfly in Shades of Grey(直訳:灰色の色合いの蝶)

日本語版:1998年 NTV

 

★今回のタイトルについて
ほかのエピソードでも大半が英語の原題と邦題がかけ離れている。基本的には原題の方がエレガントのような気がするが、それを直訳されても日本人には理解できないことも多く、謎過ぎるので、敢えて分かりやすい邦題を付けているのだろう。今回の原題も難易度が高く、ネットで調べてみても慣用句やどこかからの引用でも無さそうで、困ったものである。政治家のゴシップ系のスラングか、微妙な親子関係を顕す言葉なのか、はたまたそれ以外か。
一方、邦題についてだが、どう見ても第31話『5時30分の目撃者』と同じフォーマットで、分かりやすいのは確かである。ただし、なぜ『4時2分の~』とせずわざわざ”02分”としたのかは謎である。

youtu.be

 

【今回の小ネタ】
 

☆今回登場する車
今回の犯人およびその娘の乗っている車は、金持ちが乗る超定番のメルセデスベンツBMWである(そろそろ飽きてきたので型式は明記しない)。被害者の車は冒頭にチラッと登場するだけで、逆に車種は判然としないが「JEEP CHEROKEE(XJ)」であろう。あと、最後の方に登場する犯人の娘を迎えに来る車は「LINCOLN TOWNCAR」。TOWNCARというネーミングから廉価版かと思えるが、その逆でトップグレードらしい。たしかにいかにも高級車のいで立ちではある。

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このリンカーンの出発シーンで、トランクに荷物を積み込んだ後、良く見るとしっかりと閉まっていないことが分かる。これは演技ミスか、と思ったら、その直後のシーンで微妙に隙間が狭くなっているのである。この時代にすでにイージークローザーが付いていたのであろうか。閉まりきるまでは映ってないので何とも言えず、単なる偶然なのかも知れない。

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☆ラジオ放送局の構造が楽しい
犯人はラジオのパーソナリティもしているらしく、ラジオ局での放送シーンが何度か登場するが、その部屋の構造やコンソールなどの機器が確認できて面白い。部屋の構造の単純ではなく、スタッフルームがディレクター用とリクエスト受付用の2つに分かれていたりする。

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同じように、ラジオ局が登場する古畑任三郎の『さよなら、DJ』を見ると、単純にマイクのある[ON AIR]の部屋と放送機器のあるスタッフルームに分かれているだけなので、その対比が面白い。古畑の方ではリクエストも葉書であり、お国柄や番組のコンセプト違いというのもあるが、対照的ではある。

www.youtube.com


☆あの頃の電気製品、電子機器
当時のコロンボの世界でも留守番電話や携帯電話のデザインは日に日に進化しているようである。ただ、テレビはまだまだブラウン管の時代で、金持ちはその中でも大きいものを買う傾向にあり、今回は当時のテレビとしては最大級と思われる。専用の台を合わせると、横に立っているコロンボの胸の高さあたりまである。ピーターフォークの身長は公称168㎝。そうするとTVの高さは120㎝程度となり、目測でブラウン管の縦サイズは60㎝ほどになりそう。下図の表によると、ブラウンの大きさの表示で言えば40インチに相当しそうだ。今の液晶TVなら特に大きいサイズには思えないが、ブラウン管テレビではまさに最大級であった。

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ちなみに、ネットを検索してみると、37インチの記事があったが、重さも90㎏を超え二人でも持ち運べないらしい。

☆シリーズ最大級の自宅を持ち雑誌の表紙も飾った犯人
基本的に犯人は富豪で、自宅もお屋敷と呼べるほど豪華で大きい。今回の犯人も例にもれずバカでかいが、何と言っても敷地内に専用のケーブルカーがある点が、これまでとは違う。何しろ、TV電波も携帯電波も届かないという山の中なので、高低差があるのはしょうがないとは思うが、スポーツジム施設を作るぐらいなら、階段にして昇降するほうが、よほど運動になっていいのではないかと、突っ込みたくもなったが、やはり金持ちは金を使うのも使命だと思っているのだろうか(単なる見栄かもだが)。

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ちなみに、今回の豪邸はかつてLinda Thompsonが所有していたらしい。

ravepad.com


☆カーク船長、いや、ウィリアム・シャトナー再登場
旧シリーズの『ルーサン警部の犯罪』で犯人役で登場したウィリアム・シャトナーが、今回も登場した。前回は意外にショボい俳優役だったが、今回はかなり立派で前述の如く最大級のお屋敷にも住んでいる。実際、シャトナー自身、歳を重ねて恰幅も良くなっている。そして嬉しいことに、声がカーク船長と同じ矢島正明氏だったのだ。前回は、山城新伍氏だったので、スタートレックファンとしては違和感があったが、今回はイメージ通りであった。やはり、声は大事である。

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と、エンドクレジットに二又一成さんの名前を発見してしまった。有名な声優で、代表的な役としては、『めぞん一刻』の五代や『うる星やつら』のチビなどが、自分の中での記憶として残っている。(他にも無意識にたくさん聞いているはずだが)

 

以上。