原題:A Deadly State of Mind(直訳:致命的な精神状態)
日本語版:1976年 NHK総合
☆職業柄コンピュータールームが気になる
自分自身、社会人になってしばらくはコンピュータ関係の仕事についていたせいもあり(今でもIT系ではあるが)、いわゆる”コンピュータ”が登場すると、色々と気になってしまう。ドラマ用のセットなので、細かいことを言えばキリがないが、今回のコンソールはド派手だ。説明しなくても一般人にコンピュータだ、と分かるようにデザインしているのだろうけど、あまり現実的ではない。また、このコンピュータの前でタバコを吸うシーンがあるが論外である。
マウス(ネズミ)と迷路は昔からある組み合わせで、この後、マイコンが登場すると、マイコンを搭載した”マイクロマウス”が迷路を走るようになる。
今回のエピソードでは、カラーのラインに沿って迷路を歩き回るマウスが出てくるが、病院内での誘導線に沿って右往左往するコロンボと、イメージをダブらせた演出が笑える。細かいことを言えば、マウス(ネズミ)は赤色を認識できないということを聞いたことがあるので、今回の実験(赤と緑の認識)には無理があるようにも思うが、実際にはどうなんだろうか。(下記の記事の最後のほうにその記述が地味にある)
コロンボのエピソードを観ていて、たまに飲み物に関して違和感を覚えることがある。以前、グレープジュースと訳されていた飲み物は、実は原語ではルートビアだったこともあるが、今回の「クリームソーダ」はそれ以上に違和感がある。
日本語の脚本にした時にアレンジしたのかと思い、英語の字幕を確認してみたが、原語でも「cream soda」と言っている。
そこで、クリームソーダのことをもう少し深く調べてみると、実は、本来の「cream soda」と、日本人が普段飲んでいる「クリームソーダ」とは別物のようなのだ。
日本を除く世界の国々では、一般に「cream soda」とは、コーラやルートビアを主な材料とし、バニラなどの風味を付け、アイスクリームやクリームは使わない飲料を指す。
(クリームソーダ - Wikipedia より)
何と、ここでもルートビアが登場するのである。下記写真の左が日本式「クリームソーダ」で、右がコロンボに登場した「cream soda」のイメージ。世界は広い。