suna8’s blog

還暦を過ぎたジジーの気まぐれ日記

”西洋松茸”ことマッシュルーム

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(▲実はマッシュルームは育てると上記のように傘が開く)

先日、NHKの「ガッテン!」でマッシュルームをテーマとして扱っていた。普段の家庭料理では、キノコ類としてはマイナーな存在だと思う。せいぜい、カレーに入れるかも?程度のわき役だ。

www9.nhk.or.jp

 

グルメ番組はなんでもそうだが、見ていると食べたくなる。放送日の2日後に行ったスーパーで、袋入りのマッシュルームを見つけた時には、反射的に買い物かごに入れていた。

そして、上記のレシピに従って、マッシュルームがメインとなる料理を作ってみた。それぞれ美味しくいただいたのは言うまでもない。

▽マッシュルーム・スープ

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▽マッシュルーム・フライ

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▽マッシュルームのアヒージョ(2020\12\7 追加)

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刑事コロンボ#36「魔術師の幻想」

原題:Now You See Him(直訳:今、あなたは彼を見る)

日本語版:1977年 NHK総合

 

【今回のタイトルについて】

最近、タイトルが妙に気になって、今回もアチラの慣用句なのかと思って調べたが、そうでもなく、単に手品師(魔術師)のセリフかと思ったもみた。だが、更にググってみるとディズニーの1972年の映画「Now You See Him, Now You Don't」(Wikipedia)にたどり着く。

コロンボの今回のエピソードが現地で放映されたのが1976年なので、そのタイトルをパクった可能性もある。確かに、このディズニーの作品は、”とある人物が透明人間の薬を作ったことによる騒動を描いたコメディ”みたいな感じで、なんとなく魔術ネタに通じる気がするが、もちろん確証はない。

さらに余談だが、上記のWikipediaのリンク先に一つにIMDbがあり、何気にクリックすると下記のような作品が表示された。

www.imdb.com

一見、同じタイトルだが、そのページを実際に見るとの作品タイトルは何と『Sora mieta zo, mienai zo!』となっている。一瞬、何だろうと思ってよく読むと「そら見えたぞ、見えないぞ!」のローマ字だった。

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どういう経緯でこういう作品情報になったのか、さらに検索を続けた。すると、日本語化されていることが判明した。Yahoo!映画の評価で3.5なので、まあまあ面白い作品ということになっているようだ。と思ったら評価数は2でレビューはたったの1件という、日本では超マイナーな映画のようだ。確かにディズニーの作品なのに、今まで聞いたことがなかったし。

movies.yahoo.co.jp

 

【今回の小ネタ】
 
☆今回登場する車
今回も冒頭から車が出てきたので、色々と車が登場するのかと思っていたが、結局、冒頭に画面を横切った車は無関係で、しかも犯人の車は終盤に1回、チラッとだけ出てきて終わり。車種は「ベントレー・Sタイプ」と思われる。

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☆やっぱりコロンボが似合うのはヨレヨレのコート
今回のエピソードで、コロンボが登場した瞬間、誰しもが違和感を持つ。”いつものコートじゃない!”。コートとしては上物かも知れないが、まったく似合っていない。最初からこのコートならきっと違和感は覚えなかったんだろうけど。
あと、今回は相棒としてウィルソン刑事が出てくるが、その真面目さが空回りしているところが、コロンボと対照的で面白かった。古畑任三郎と西園寺(今泉ではなく)といった感じだろうか。 作中でこのコンビを見た容疑者は「ホームズとワトソン」と言っていたが。

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☆魔術師の道具たち
魔術というか奇術に関する様々な道具や奇術そのものが登場する。撮影用の小道具ではなく、おそらく当時使われていた本物。奇術自体のネタバレもあるが、これは定番ネタで許せる範囲だったのだろう。 

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☆手品も見せてくれるが
奇術(魔術)と手品の境目は知らないが、とにかくベーシックな手品を色々と見せてくれるので、そういう視点でも楽しく見ることが出来た。その中で、トランプの手品だけはおそらく本物のマジシャンが演じていると思われる。

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犯人サンティーニを演じているジャック・キャシディもリアルに手品を演じているシーンが何度か出てくる。

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スティックや鳩を出すやつとか指ぬきの芸など、結構、練習したのではないかと思う。すごい練習量という点で、「かくし芸大会」の堺正章を思い出してしまった。

youtu.be


☆今回は隠れキャラとは言わせない
シリーズの前半では頻繁に”隠れキャラ”的にチラッと登場していたマイク・ラリーが、本人役(マイケル・ラリー)で何度も登場していて、かなり目立っていた。

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マイケル・ラリーの部屋にあるTVや冷蔵庫などの電化製品が、なんとも時代を感じさせるもので、つい見入ってしまった。TVに関しては、多少でも薄型に見せるモダンなデザインだが、ブラウン管なので実際には奥行きがあったりするし。

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☆当時の”最新型”のタイプライターに関する考察
今ではあまり見なくなったが、往年のタイプライターや昔のプリンターでは、インクリボンが採用されていた。主に、インパクト式と熱転写式で、前者は布にインクを沁み込ませたもので、使ううちに薄くなっては行くが、何度でも繰り返し使える。後者のタイプは、透明フィルムの表面にインクを塗布したもので、1度使うと基本的には使いまわしは出来ない(ケチって再利用すると文字が欠けたりする)。今回のタイプライターは当初、熱転写だと思ったが実際にはどちらでもないようで、インクを塗布した透明フィルムにゴルフボールと呼ばれる印字ヘッドの文字が当たって、インクが紙に転写される(※)もののようである(インパクト式に分類できそうだが)。いずれにしても、今回のような使われ方で、ミステリーのネタとして定番のグッズではある。

※このタイプライターはIBM社製のSelectricという機種だが、実際には下記のシーンのように、リボンに文字が判別できるような形では残らないらしい。

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☆久々に聞いた名曲
犯人の舞台登場の前に前座として、犯人の娘の恋人が歌を歌うシーンが出てくるが、どこかで聴いたことのある楽曲だと思って、記憶を辿っていくうちに『シャレード』だということを思い出した。エンディングにも流れていたこの曲は、元々は映画のテーマ曲として有名だが、誕生日プレゼントとして貰ったジュリー・ロンドンのCDで聴いており印象深い。いつ聴いても名曲だと思う。

youtu.be

ジュリー・ロンドンは他にも素晴らしい歌声を聴かせてくれる。その代表曲が『Fly Me to the Moon』だろうか。静かな夜に聴きたい曲の1つである。

 
以上。

 

だからWi-Fiは嫌いなんだ

やっぱりWi-Fiは嫌いだ。

 

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せっかくこの前快適な環境に調整できたのに、今日になっていきなりインターネットに接続できなくなった。Wi-Fiのアクセスポイントとしては生きているのに、その先のWANに繋がらない様子である。PCでもiOSでもWi-Fiは有効なのに、「インターネット接続なし」の表示が出る。

もちろん、Wi-Fiルーター(実際にはAPとして使用)もモデムもパワーオンリセットしてみたが状況は変わらず、Wi-Fiのほうは工場出荷時に戻して1から設定し直してみるも改善されなかった。

 

「なんで?」

 

こうだから最近の高機能なハードウェアは嫌いだ。ブラックボックス過ぎる(物理的にも黒い箱が多いが)。特にWi-Fiルーターは、有線も無線も扱うネットワーク機器なので、中は一種のコンピュータだ。その中を見たり触ったりするのは、ブラウザーによるGUI風のメンテナンス画面でしか出来ず、もどかしい。まあ、直接コマンドを叩くようなCUI仕様だとしたら、余計、悩むことになるだろうけど。(プロ仕様のVPNルーターのように)

 

結局、リピーターとして使用していた別のWi-Fiルーターを、アクセスポイントに”格上げ”して代用することにしたが、まったくもって納得がいかない(しかも無線LANを使っている家族全員に変更通知を出さないといけないわけで面倒だったし)。まあ、電源ランプがいつの間にか点灯しなくなったので、なんらかの不具合が発生しているのかも知れないが、ログを見てもそういう痕跡はなかった。サーバーじゃないから、エラーログを取得する機能はないのだろうけど、高機能だからこそ必要ではないかと。

 

以上、現場からの中継でした

刑事コロンボ#35「闘牛士の栄光」

原題:A Matter of Honor(直訳:名誉の問題)

日本語版:1977年 NHK総合

 

【今回のタイトルについて】

”Matter”という単語は最近では「BLACK LIVES MATTER」いわゆるBLM運動のニュースで頻繁に目にするようになったが、BLMの日本語訳が「黒人の命も大切」。あれ?matterに”大切”なんて意味があったっけ?と違和感を覚えた。

matter

問題、事、事柄、(原因となる)事柄、(…の)種、(漠然と)物事、事態、困ったこと、やっかいなこと、(精神界と対照して目に見える世界を構成している)物質

(matterの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書 より)

辞書では”問題”、”事柄”、”事態”などとなっており、確かにそう習った記憶がある。まあ、”問題として扱う”=”大切にする”という意訳なんだろうけど。

ideasforgood.jp

 

 【今回の小ネタ】
 
☆今回登場する車
今回の犯人は2台を使い分ける”名士”で、1台目はいかにもなクラシックカーで「キャデラック Phaeton Series 452」と思われる。2台目は「フォード LTD」で、こちらは1972年のいかにもなアメ車。中盤に出てくる犯人の娘の乗っていた車は「MG TF 1250」のようで、これまたクラシカルな英国の車だ。

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☆記憶はいい加減だ
コロンボが格子越しに犯人の家の中を覗くシーンが2回出てくるが、なんとなく既視感があった。 1991年に発行され話題になった宮沢りえの写真集『Santa Fe』である。でも、画像検索してみたところ、かなり格子のデザインが異なることが分かった。記憶っていい加減だなぁ、と。

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なお、この写真集はタイトルにもなっているアメリカ合衆国ニューメキシコ州の古都・州都サンタフェ市で撮影されたようで、今回のコロンボのエピソードのロケ地メキシコと地理的には近いので、そういう意味ではニアピンということで。

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アメリカ人以上にお酒が好きなメキシコ人!?
日本では考えられないが、海外の人は昼間から仕事中でもアルコール類を飲むことが多いのか、今回のエピソードでも飲酒シーンが目立っていた。メキシコと言えばテキーラというイメージだが、今回はテキーラは登場せず、最初に出てきたのがなんと「WHITE HORSE」だ。ラベルの一部が隠れているが白い馬のロゴが特徴的だ。次に出てくるシーンは銘柄不明の酒だが、その後でその中身が分かることになる。その酒を受け取った使用人は、自分の水筒にその酒を詰め替え、コロンボに飲ませるわけだが、中身は「メスカル」という酒だと言うのだ。聞いたことのない酒だがテキーラと並ぶメキシコの代表的な酒のようである。

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☆闘牛はメキシコの文化なのだ!
予備知識なしで見ていると、今回のロケ地は「闘牛=スペイン」だと思ってしまうが、実はメキシコという話だ。メキシコの闘牛を調べてみると確かに文化として存在するが、このエピソードの中で犯人も名言しているが、かなり残酷のようである。

で、闘牛に使用される道具が色々と登場し、コロンボはそれらについて説明を受けるが、同時に視聴者もちょっとした雑学が得られることになる。
赤い布・・・ケープ(スペインではムレータ)
太い棒・・・ピック(写真左下)
細い棒・・・ランス(写真下中央)

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☆ちょっと変わったアングルのシーン
ジュースの売店の中から店頭に立って話しているコロンボたちをカメラで捉えたシーンは、絵的に面白い。このあとコロンボたちはジュースを飲むわけだが、何のジュースかは不明。

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☆メキシコの街のシーンは”観客”でいっぱい
メキシコの街中を歩くシーンは、どうやらエキストラではなくリアルな住民が映っているらしく、しっかりと”観客”になっている。また、もろにカメラを見ている男性もいたりする。日本のドラマでは考えられないシーンだ。まあ、細かいことをあまり考えないお国柄なのかも知れない。

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☆今回の犯人は往年の”宇宙大作戦”ファンにはカーンにしか見えないはず!?
今ではスタートレックという表現の方が一般的だが、昭和な頃には『宇宙大作戦』と言っていた。もちろん原題は「STAR TREK」だが日本語版のリリースの際に、なぜか『宇宙大作戦』と命名された。これは「MISSION IMPOSSIBLE」が『スパイ大作戦』となったのと似ている。そこに、今回の犯人役であるリカルド・モンタルバンは”カーン”として、延べ2回登場するのである。しかも、かなり強烈なキャラクターとして深く印象に残る役どころで。
 
▼最初にTV放映されたSFドラマ・シリーズ『宇宙大作戦』のエピソード24”宇宙の帝王 ドラゴンボールではない)に登場するカーン。原題は「Space Seed」(1967年)。

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▼映画版の第2作『スター・トレックII/カーンの逆襲』にもカーンとして復活する。原題は「Star Trek II: The Wrath of Khan」(1982年)で、13本あるスタートレックの劇場版の中では1番好きな作品だ。~と書いているうちにまた観たくなった。

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「The Wrath of Khan」の予告編。

youtu.be

 
以上。

 

月刊ムーの記事

久々に本屋に行った。そして何気にノンフィクション雑誌のコーナーに行くと、『月刊ムー』の最新号が平積みされていた。目が合ってしまってはしょうがない。「買うしかない」。久々の購入。ここ20年ほどを平均すると、年に1冊ペースか。読者(専門用語で”ムー民”と言う)としては低レベルである。でも、この”分野”は結構好きで、今、BS放送でやっている『超ムーの世界R』も自動録画予約して、毎回欠かさず見ていたりもするし、別の某BS放送の『NASA超常ファイル』なんかも見ていたり。

muplus.jp

さて、ほぼ毎回、さらっと流し読みすることが多く、例えばこんな日記のネタにするほど深く興味を持った記事はなかった。もちろん、そうは言いつつ継続的に(年1ペースとはいえ)購入しているわけで、嫌いではない。でも、今回は違った。まだすべての記事に目を通したわけではないが、少なくとも”総力特集”の<新型コロナと最新「ウイルス進化論」の謎>という記事は、かなり興味深い内容で、この日記を書かせる情報パワーを持っていると思ったのだ。

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全22ページという特集としてもボリュームのある記事で、中野雄司という人が書いている。かなりの知識量でしかも論理だてて書かれているので、どこかの研究者なのかと思い、ネットで調べると同姓同名の大学教授らしき人も見つかった。でも、その人かどうかの確証はないし、バックナンバーでも結構な頻度で記事を書いているので、いわゆるサイエンスライターなるジャンルの人かも知れない。

で、記事の概要を書こうと思っていたが、実は公式の「MU Tube」なる動画が見つかったので、手抜きしてそのリンクで済ますことにした。今回の特集は、前後編2つの動画に分かれて紹介されている。(動画の向かって左の人物は月刊ムーの編集長)

www.youtube.com

www.youtube.com

……と、この動画はちょっとふざけていて、実際の記事はもっとまじめなのだ。最後は宇宙の話にまで飛躍してしまうが、決して途中で話が飛んでいる感じはなく、史実を絡めながらスムーズに持論が展開されているので、違和感なく最後まで読み進めることが出来た。さすがに最後の章ではいつもの“ムー・ワールド”が展開されるけど、本文中に挿入されている手書きの図などを、立派に見えるカラーCGで作成し、記事全体をきれいなカラーページに仕立て上げれば、某「Newton」の記事と言っても信じる人がいそうな内容であった。

 

今回の特集は下記のような章立てになっている。

  • プロローグ ウイルスは遺伝子を書き換える
  • 第1章 見えてきたウイルスの真の姿
  • 第2章 ウイルスは生命を進化させる
  • 第3章 パンデミックが歴史を変える
  • 第4章 ウイルスは人の心を自在に操る
  • エピローグ 宇宙からのツール=ウイルス

この中で様々な専門知識や歴史上の話が登場するが、個人的に気になったワードを抜粋して、それらに関連した情報をネットで検索して抜粋引用してみることにした(記事本文への登場順)。

 

エリシア・クロロティカ

このウミウシは動物なのに、光合成をすることが知られている。見た目も緑色の葉っぱのようで、ちょっと不思議な生物である。とはいえ、エリシア・クロロティカは、自分の力だけで光合成をしているのではない。藻類を食べることによって葉緑体を取り込み、その葉緑体光合成をしているのだ。
人類が「ウイルス」と縁を切ることができない深い理由(更科 功) | ブルーバックス | 講談社(3/3) より)

内在性レトロウイルス

内在性レトロウイルスとは、太古に感染したレトロウイルスが「感染先の動物(宿主)の生殖細胞」に入り込み、ゲノムの一部と化したDNA配列を指す。一方のトランスポゾンは、ゲノム中において、自身のDNAの一部から転写されたRNA配列を逆転写してDNAに戻し、それを別の領域に挿入する転移因子の総称だ。「はるか昔に人類に感染したレトロウイルスの遺伝子がヒトゲノムに取り込まれ、遺伝子として胎盤で何らかの機能を持つようになったのではないか。」
太古に感染したレトロウイルスが、胎盤の多様性の原動力だった! | 特集記事 | Nature Careers | Nature Research より)

バクテリオファージ

バクテリオファージとは,細菌(バクテリア)に感染するウイルスのこと。多くが細菌を殺す性質を持ち,かつてはこれを活用して細菌感染症を治療する「ファージセラピー」の研究が盛んに行われていました。ところが,アオカビからペニシリンが発見され,抗生物質が治療に使われ始めると,ファージセラピーは忘れられた存在となってしまいました。しかし近年は,抗生物質が効かない耐性菌の出現が問題となっています。抗生物質には例外なく耐性菌が出現し,中には全く薬が効かない耐性菌も存在します。そこで,細菌の天敵であるバクテリオファージの存在が,再び注目を集めているのです。
細菌に感染する天敵ウイルス「バクテリオファージ」を自由に改変する仕組みを開発。 | 国立大学法人東海国立大学機構 岐阜大学 より)

ドミトリー・イワノフスキー

ルイ・パスツールエドワード・ジェンナーはウイルスの感染を防ぐ最初のワクチンを開発したが、彼らはウイルスの存在を認識してはいなかった。ウイルスの存在に関する最初の証拠は、細菌が通過できない大きさの孔を持つフィルターを用いた実験から得られた。1892年ドミトリー・イワノフスキーは、病気に感染したタバコの葉の圧搾液が、このフィルターを通しても感染性を失っていないことを示した。マルティヌス・ベイエリンクは、この濾過された感染性の物質を「ウイルス」と名付けた。この発見がウイルス学の始まりであると見なされている。
ウイルス学の歴史 - Wikiwand より)

ポリドナウイルス

小学校の教諭だった友人が、“子どもたちにアオムシの飼育観察をさせていたとき、野外で飼育したアオムシの何頭かが、サナギからチョウへと変身をせず、アオムシの体から更に小さな多数のアオムシが出てきて、子どもたちをびっくりさせた“と話していた。子供たちは大変びっくりした事だろう。(中略)大変身をさせているのは体長3~5㎜ほどのコマユバチ科の狩バチで、体内寄生で子孫を残す。母親バチは寄主の幼虫体内に卵を産み落とし、同時に毒液 + ポリドナウイルス を注入する。
いつでもLOUPE:「宿主と共生するウイルスたち」 より)

ナノマシン

喜納氏らが開発した新技術の重要なポイントは、薬剤の到達が困難な膠芽腫に対して、ナノマシンと呼ばれる技術を用いて、膠芽腫には薬剤を効かせづらいというハードルを乗り越えたことだ。「我々は体内病院を目指している。体の中で検出、診断、治療を同時に行うミクロ決死隊。ウイルスサイズのスマートナノマシンで実現しようとしている」と喜納氏は言う。
がん免疫療法の効果がナノマシンで飛躍的に向上|Beyond Health|ビヨンドヘルス より)

レトロトランスポゾン

トランスポゾン(Transposon): ゲノム上を転移(移動)することができるDNA因子。その転移様式の違いにより、トランスポゾン、レトロトランスポゾンの二種類に分類される。レトロトランスポゾンは、自身のDNA配列から転写されたRNA配列を、逆転写反応でDNAにコピーし、このコピーをゲノムの別の場所に挿入することで転移する。LTRレトロトランスポゾンは、末端に長い反復配列(Long terminal repeat)を有するものを指す。
脳の認知機能に重要なレトロトランスポゾン由来の獲得遺伝子を発見| 研究成果・プレスリリース | 国立大学法人 東京医科歯科大学 難治疾患研究所 より)

ウイルス進化論

親から子へと遺伝情報が伝播する垂直伝播に対し、ウイルスを介して他個体に遺伝情報が伝播することを水平伝播という。「ウイルス進化論」においては、水平伝播が生物の進化において積極的な役割を果たしていると考える。(中略)咳やくしゃみをしたり、下痢をしたりするのも、ウイルスが自らのコピーを拡散させるための「戦略 stategy」であり、「延長された表現型 extended phenotype」であるといえる。ウイルスは人間の神経系に影響を及ぼし、感染者の性欲や社会的欲求を高めている可能性もある。
ウイルス進化論 - 蛭川研究室資料集 より)

さらに……

www.nagaitoshiya.com

超弦理論

超弦理論とは何か?
• ミクロな世界の物質(素粒子)は弦からできているとする仮説。
• 実験では弦は観測されていないし、直接観測することはまず不可能。
なぜ超弦理論を研究するのか?
• 宇宙には未知の粒子がある可能性があり、新理論が必要になる。超弦理論は、重力と電磁力などを統一的に記述する理論になっている。
ブラックホールのミクロな性質を研究できる。
宇宙論、とくに宇宙の始まりを議論できる可能性がある。
「超弦理論入門」茨城大学理学部 百武慶文 
より)

ヒトゲノム計画

約30億塩基対にも上るヒトゲノムの完全解析を目指した国際的プロジェクト「ヒトゲノム計画」が発表されたのは、今から約30年前の1990年のことでした。30億ドルもの巨額の予算を投じて実施された同プロジェクトは、ヒトゲノムに関する様々な知見を生み出し、また同時にプロジェクトを通じて誕生した各種技術とその知的財産は、米国に莫大な利益をもたらしたと言われています。
なぜ米国は「ヒトゲノム計画」で成功を収めることができたのか 同計画を通じて見えてきた「基礎研究から知財を生み出す方法論」 | インタビュー・コラム | LINK-J より)

人工ウイルス

リードは自称「合成生物学の大ファン」で、この技術を使えば地球温暖化を食い止めたり、人の寿命を延ばしたりできると考えている。ただし、そこには「闇の世界」の影響もあり得る。その技術が悪い人間の手に渡れば、それを用いて開発した生物兵器が人類に未曽有の打撃を与えかねないからだ。
旅客機を爆破すれば100人単位の、大型スーパーを襲撃すれば数十人単位の犠牲者が出る。ただし被害はいずれも局所的だ。しかし人工ウイルスは世界中に拡散し、猛烈な勢いで感染する。その犠牲者数は、悪くすれば億単位にもなりかねない。
SFっぽい小説やドラマの世界の話ではない。合成生物学は現に大きな成果を上げているし、一方では深刻な懸念をもたらしている。
人工ウイルスがテロ兵器になる日 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト より)

メディコ・デッラ・ペステ

karapaia.com

藤原武智麻呂藤原四兄弟

実は奈良の大仏が作られた理由のひとつが感染症対策だった、というのをご存知でしょうか?
 大仏の制作が開始されたのは西暦745年。聖武天皇が位に付いていた8世紀前半、天平9年(737年)には、当時の政治の中枢にいた藤原武智麻呂・房前・宇合・麻呂の四兄弟が、当時猛威をふるっていた天然痘で相次いで死去したそうです。そのほかにも、天平時代は例年旱魃・飢饉が続いたり、天平6年(734年)には大地震で大きな被害があったり、社会が不安にさらされた時代であったそうです。
 聖武天皇による東大寺大仏の造立には、こうした社会不安を取り除き、国を安定させたいという願いが背景にあったものと推測されています。

スペイン風邪

1918年5月、第一次世界大戦の中立国スペインには戦争の惨禍はおよんでいなかったものの、世界経済の破綻で国内はインフレにあえぎ、社会情勢は不安定であった。
首都マドリードでは、不景気をふっとばそうと盛りあがった守護聖人サン・イシドロ祭りの直後、発熱と消化器症状と全身倦怠を症状とする病人が次々とあらわれた。
5月22日にマドリードABC新聞がこの病気を記事にし、5月末にロンドンのロイター通信が“マドリードに変わった伝染病が発生した。軽い症状で、死亡例は報告されていない”と配信した。
これらが、第一次世界大戦の戦中から戦後にかけて世界的に大流行したインフルエンザの最初の報道であり、以後、スペイン風邪(Spanish fluまたはSpanish Lady)とよばれるようになった。
ナチス台頭の伏線となったインフルエンザ|世界史を変えたパンデミック|小長谷正明 - 幻冬舎plus より)

カクゴウイルス

ミツバチの中には天敵であるオオスズメバチなどに襲われたときに、逃げ出してしまう働きバチと、女王バチを守るため勇猛果敢に立ち向かう働きバチに分かれるそうです。そして、それぞれの個体を調べてみると、後者のハチの脳はウイルスに感染していることが分かっています。ミツバチは一度針を刺したら死んでしまう。。。まさに決死の「覚悟」で立ち向かうことから「カクゴウイルス」と名付けられたそうです。
カクゴウイルス – 株式会社マルワ スタッフブログ より)

ヤマアラシのジレンマ

人間同士、100%傷つけない関係などないと思ったほうがよいとの前提で、ヤマアラシ同士の関係を人間同士の関係にたとえた心理学の話だ。ヤマアラシとは、全身が硬くて長いトゲで覆われていて、怒るとそのトゲが強力な武器になるあの動物だ。ヤマアラシは一匹だと寒いから、他のヤマアラシとくっつこうとする。しかし、くっつくと針が刺さって痛いから離れようとする。(くっつけない)くっつきたいのにくっつけない、離れたいのに離れられない。というジレンマが人間関係に似ているというものだ。
【校長室より】ヤマアラシのジレンマ(2019.3.7) | みどり市立大間々東小学校 より)

メガウイルス

メガウイルス・キレンシス (Megavirus chilensis・MGVC) とは、メガウイルス科メガウイルス属に属する唯一のウイルスである。見かけの直径とゲノムサイズが共に巨大なウイルスであり、これらの値はパンドラウイルス属の2種に次ぐもので、いくつかの生物よりも大きい。(中略)メガウイルスの名称は、その名の通り巨大なウイルスであることに因んでいる。キレンシスは発見地のチリに因む。
メガウイルス・キレンシスとは?気になるメガウイルス・キレンシスの最新の情報から解決。 より)

パンスペルミア

 地球に生物が誕生したのは惑星についているウイルスが地球に落ちたから。 「パンスペルミア仮説」と言います。 生命の誕生はまだ証明されていません。 この「パンスペルミア仮説」も候補とされています。
 パンスヘルミア仮説では,地球上で生命が発生したという説を否定します。 最初の生命は宇宙からやってきたとする説であり, 「胚種広布説」あるいは「宇宙播種説」と訳されます。 この説のアイディア自体は1787年アッペ・ラザロ・スパランツァニ (スパランツァニも自然発生説を否定した実験で有名である) によって唱えられました。 この後,1906年にスヴァント・アレニウスによって「パンスペルミア(仮)説」 という名前が与えらました。
生命はどこから来たのか(パンスヘルミア仮説) より) 注:文中ママ

 

以上。

 

刑事コロンボ#34 Part2

今回のエピソード「仮面の男」の小ネタ用として撮った画像が多くなってしまったので、冗長さを避けるため日記を追加作成して納めることにした。まあ、所詮小ネタでしかないわけだけど。

 

 【今回の小ネタ Part2】
 
☆CIAは”Central Intelligence Agency”の略だ
 
エピソードのタイトルが「Identity Crisis」というだけあって、いつもよりIDカードが目立っていた。CIAの”オペレーター”の2人は、CIAのウォーターマークが入ったIDカード(手帳?)を持っていたし、その上司の部長は名刺風のIDカードをこれ見よがしに大写しになるように見せてくれた。下っ端はパスケースみたいなタイプで、管理職はカードタイプなのか、どういうルールなのかは不明だ。 こういうシーンを見ていると、『デスノート』のFBI捜査官のIDカードの提示シーンを思い出してしまう。こちらは漫画なので手書きのデザインとなり、どこまで再現されているのかは不明だが。

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なお、CIAの近年のIDカードのレプリカを作ってくれるサイトもあるようだ。3年以上前の記事なので、今でも受け付けてくれるかは定かではないが。
 
プジョーのガソリン給油口はそこかい! 

毎度のように登場する(コロンボの愛車なので当然だが)プジョー。でも、意外に給油シーンはなかったと思う。今回、犯人との接点が増えるきっかけとなったガソリンスタンドでのシーンは、なかなか興味深かった。1970年代にはさすがの米国もまだセルフ給油ではなかったようだ。(地方に行けばあるのか?)

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給油のシーンで思い出すのは映画『激突!』(1971年米国)。原題は『Duel』でスピルバーグが有名になるきっかけとなった作品で、私も繰り返し観ている。(下記の予告編には給油シーンは出てこないが、つい見入ってしまう)

youtu.be

 

☆スパイにはテレコがお似合い
スパイな犯人のデスクトップ、そこにはいつものテレコ(テープレコーダー)も常備されている。しかもコンパクトカセットデッキの下には、8トラック対応のデッキのように見える機材も置かれているようだ(8トラックだという確証はない)。なお、8トラックのテープに関しては、「愛情の計算」というエピソードに変わった形で登場していたのが印象に残っている。

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コロンボは麻雀を知らないようだ

さすが世界を股にかけて活躍するスパイ、諸外国のゲームでも遊んでいるようだ。ただ、犯人の豪邸にあった麻雀セットは日本人には妙に派手でチープに見える。画面では細かくは分からないので言いがかりかも知れないが、派手なカラーのパーツ(※)もついており、なんとなくプラスチック製っぽい感じ。Made in Chinaかも知れない。

※点棒の代わりにプラスチック製のポーカーチップを使っているようで、それが最初のシーンの取引の際の”割符”(?)に使われたと推測できる。

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以上。

 

刑事コロンボ#34「仮面の男」

原題:Identity Crisis(直訳:アイデンティティの危機)

日本語版:1977年 NHK総合

 

 【今回の小ネタ】
 
☆今回登場する車
今回の犯人の車は、「1973 Citroën SM US-spec」と思われるかなりレアな感じのフランス車で、それの米国仕様。Wikipediaによると、
本国でのヘッドライトの仕様は可動式角型6灯であったが、日本へ輸入されたモデルは米国仕様をベースとしたもので、固定式の丸型4灯に改められている。

ということで、オリジナルのシトロエンの外観とはフロント部分が異なるようだ。

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しかも、内装部分もユニークで、ラジオがサイドブレーキの横にビルトインされているようで、これは後継モデルにも採用されているらしい。
☆遊園地いろいろ 

コロンボが犯人を突き止めるヒントとなったのが遊園地で撮られたインスタント写真。そのカメラの外観はかなりレトロで、機種は「POLAROID LAND CAMERA AUTOMATIC 100」という文字から判断できる。

▶二人のスパイが遊んだ射的ゲーム。プロ?なので百発百中なのは分かるが、果たして遊園地の銃の精度はそこまであるのだろうか。また、プロなのに1番手前の的を狙ったのは、ちょっと情けないと思うが。

▶1970年代はやっぱりパンタロンが流行っていたのか。実は、昔の自分のパンタロン姿の写真が手元に残っているが、今見るとちょっと恥ずかしい。

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コロンボの登場シーンがカッコイイ!
今回、コロンボが現場に到着して、画面奥から手前に向かって歩いてくるシーンはかなりカッコいい。全エピソードの中でも屈指だと思う。パトカーのヘッドライトによって逆光になり最初は影になっているが、徐々にその姿が見えてくる。普段は煙たいだけの葉巻の煙も、このシーンには効果的な演出となっている。

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このシーンを見ていると古畑任三郎の冒頭シーンを思い出してしまう。改めて見ると似ているわけではないのだが、逆光をうまく使ったシーンは印象に残る。ちなみに下記の動画はパロディだけど……

youtu.be

 

☆”ガチャガチャ”作戦!?

スパイのキーワードなのか、二人の会話の中に出てきた”ガチャガチャ”。何のことかと思ったら、たばこの自販機の返却口の金属のフタ(?)を”ガチャガチャ”とやることだった。でも、このシーンは必要だったのだろうか?意味ありげで意味のないような。

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☆スパイのデスクトップはモノが多い

普段はオフィスワークのスパイ。その机の上にはいろんな置物が飾ってある。特に目立つのが象牙の置物。さらに机上以外にもモダンな彫刻やら骨董品やらがいろいろ。そんな中にカセットテープもあったりで、細かくチェックすると結構面白い。

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さらに、秘密基地と思われる建物の中のシーンもあるが、そこにも様々な機器が並んでいる。小道具部屋からそれっぽいのを全部持ってきて適当に置いた、という感じだ。主には通信装置と録音装置だろうか。スパイはテレコが好きだねぇ。

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スパイと言えば、昭和なオヤジのデフォルトは『スパイ大作戦』だろう。毎回、物語の冒頭で”当局”からの”指令”が、テープレコーダーによって為されるのだ。たまに、テレコではなくレコード盤の時もあるが。

youtu.be

ちなみに主人公たちはスパイではなく、IMFという組織の一員で、世界で暗躍するスパイの活動を阻止するチームなのだが、子供の頃は彼らの方もスパイだと思っていた。もちろん、日本語版のタイトルのせいだ。 

 
以上。