原題:Double Shock(直訳:二重の衝撃/ダブルショック)
日本語版:1974年 NHK総合
❸レトロな警報装置も活躍
どういう仕組みかは詳しくは分からないが、基本的にはアナログ方式だと思われる。「WOLF SECURITY SYSTEMS」が日本人に理解できるように”警報装置”と訳されていたが、警備会社の名称だろうと思われる。
☆双子の兄弟が犯人なのだが・・・
倒叙形式のコロンボには珍しく、最後まで(見る人が)犯人を明確には特定できなかった珍しいエピソード。一卵性双生児ネタは、ミステリーの常套手段の一つなのだが、コロンボでもこういうバリエーションもあってもいいかも、とは思う。2人同時に映るシーンは、分割撮影+左右合成という基本的な仕組みで実現していると思われる。後ろの壁の垂直ラインが、合成する際の目印だろうか。
上記のシーンは映像テクニックを使っているが、下記のシーンは単なる代役を使ったしょぼいもので、実際、よく見ると違和感がある。髪型はもとより体格が立派すぎて、スーツがパツンパツン(死語?)だ。犯人はもっとスマートだ。
ちなみに、犯人役のマーチン・ランドーは「スパイ大作戦」や「スペース1999」での印象が強く、好きな役者の一人だ。
☆料理ショーの謎
いろいろとツッコミどころがある料理ショーのシーン。個人的には”レモンジュース”(レモンの絞り汁)の量の変化が気になった。何もしないのにいきなり増えたりして、演出の都合上だとは思うが、料理のレシピとしても多すぎではないか。他にも卵の数などに違和感がある。
☆今回登場した車について
車の登場シーンが少ないエピソードの一つで、その中で目立っていたのが犯人の運転する赤いフェラーリ(330GTS)。最初のシーンでは撮影用の照明が反射してしまっている。後のシーンでは、ダッシュボードやシートなどの内装が見られる。
以上。