suna8’s blog

還暦を過ぎたジジーの気まぐれ日記

スパイ大作戦が好き

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今では『スパイ大作戦』と言ってもピンとこない人も多いような気がする。トム・クルーズ主演の映画『ミッション・インポッシブル』のほうがメジャーになったからだ。元々、昭和な時代の海外ドラマ枠(主に深夜放送)の人気番組で、ドラマの方も原題はミッション・インポッシブルだったが、邦題になぜか『スパイ大作戦』と付けられた。イメージ的には主人公たちはスパイ組織に見えるが、実際にはスパイ活動を阻止する秘密組織である。つまり、邦題を解釈すれば、”スパイをやっつける大作戦”ということになる。

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オープニング

その内容の説明に関しては、Wikipediaに任せる(手抜き)。

ja.wikipedia.org

ドラマの魅力としては、基本ストーリーが勧善懲悪で日本でいうところの水戸黄門みたいな、毎回、話の展開が同じでワンパターンとも言えるが、見ていて安心感がある点がポイントで、そのために細かい設定や小道具などに集中できるわけだ。はっきり言って全体的なストーリーなどは取って付けた感じのオマケで、枝葉のほうがメインなのだ。もちろん、各キャラクターも個性的で、各々魅力も持っている点も無視できない。なので、ファンにとって誰に感情移入するかも人それぞれで興味深い。

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主なレギュラー

さて、刑事コロンボの『絶たれた音』のチェス・シーンを見て、スパイ大作戦の『悲しきチェックメイト』というエピソードを思い出したので、日記にメモしておこうと思った次第。

同じチェスを扱うだけでなく、チェスの対戦者のうちの一人が補聴器をしている点で、映像的にも似ているのである。コロンボのほうは本物の補聴器(という設定)だが、スパイ大作戦のほうは、補聴器に見せかけた受信機という違いはあるが、補聴器の本体を胸ポケットにしまい、そこからコードが伸びて左耳のイヤホンに繋がっている感じは、ほぼそっくりで、しかも人物のキャラの雰囲気も似ているのだ(異論もあるかもだが)。

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このエピソードのあらすじは以下の通り。

コンピューターを使い、チェスの名手を打ち負かしたローラン(マーティン・ランドー)。そのローランに対し、名手が持ちかけたのは金塊の強奪計画だった。
政府に奪われた民主化運動のための金塊。これが保管されるホテルでチェスの大会が開催される。金塊を狙う国際的泥棒グロートは優勝候補。IMFの目的は彼らの計画を阻止しつつ金塊を奪い、運動家達に返すこと。ローランも大会に参加し、コンピューターを用い勝ち進む。そんなローランにグロートは金塊強奪計画を持ちかける。

 (https://perry-r.hatenablog.com/entry/2017/03/02/224559 より)

コンピュータを使ったチェスのプレイは前振りであり、敵を誘導するためのネタでしかないが、スパイ大作戦に登場するネタとしては良くできている。もちろん、当時のコンピュータは今と全く異なる外観と性能で、人間に勝つようなプログラムは存在しなかったはずである。でも、このような当時の”空想”が結果的に現実になっており、なかなか興味深い。中には(今見ると)荒唐無稽なものもあるが、様々な道具や機械が登場するスパイ大作戦を、毎回、楽しみに観ていた。

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コロンボもそうだが、昔のドラマを観返すと、当時の様子が鑑賞出来て面白い。このエピソードでは、チェスの会場のシーンが細かく登場し、色々とチェックできる。チェスの大盤、手書きの棋譜、アナログの対戦時計、携帯式のチェス盤などだ。なお、上記の写真の右下のブローチは、大盤を映して仲間に棋譜の映像を流すスパイ・ツールである。

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コンピュータを使って勝ったことがバレて(というかワザとバレるように仕向けた)、コンピュータの前で”名人”と対戦するシーン。初手からコンピュータを使うのかと思って観ていたら、そこだけは”定石”として人間が打っていたが、なるほどと納得した。初手からコンピュータの指示に従って打たせるのは、時間がかかり不自然だからだ。あと、チェックメイトの後、負けたほうがKingの駒(将棋の王将に相当)を指先で倒すシーンがあるが、チェスならではだな、と感心した。これらは細かい演出だが、チェス・ファンが見ても自然で、雰囲気づくりには大切なポイントだと思った。

こう書いてると、何回も観ている手持ちのスパイ大作戦のDVDを、また観たくなってしまった。

以上。