原題:Negative Reaction(直訳:否定的な反応)
日本語版:1975年 NHK総合
☆あの有名なピストルが登場!
☆レアシーン:コロンボのデスク
一応、刑事ものにジャンルされる『刑事コロンボ』だが、その刑事が常駐しているであろう警察署のシーンが極端に少なく、ましてや主人公のコロンボの自席のデスクが登場するのはかなりのレアである。机上には書類が乱雑に置かれていて、整理整頓が苦手な感じが出ている。時々登場する水筒が何気に置かれている。なお、ライバル(?)である古畑任三郎のデスクはドラマ内で1度も登場していない(記憶によれば)。
☆今回はカメラと写真が小道具の主役
もちろん人的な主人公はコロンボと犯人ではあるが、このエピソードでは犯人が犯行時に使用したカメラ、そして写真が物語を印象的なものとし、コロンボの得意技、犯人を引っかけるトリックのネタにも利用されている。
このエピソードで使用されているカメラは、ポラロイドカメラ(正確にはポラロイド社製のインスタントカメラ)である。かなり古いもので調べるのにも苦労したが、機種は「Polaroid Land Camera 150 / 800」のようだ。
今のポラロイドとは似ても似つかぬレトロない外観だが、1950年代のカメラとしては先進的だったのかも知れない。なぜ、このような(1970年代としても)レトロな機種が選ばれたのか。それは、やはり最後のシーンを構成するのに必要だったからだと思う。もしかしたら、このエピソードはこのカメラありきの脚本だったのかも知れない。
☆コダック社とのコラボと思われるシーン
主役のカメラはポラロイド社製だが、時々現れるコダックのポスターや箱が気になると言えば気になる。 エンドクレジットにかぶる最後のシーン、良く見ると、その前のシーンでは横を向いていたコダックのロゴが付いている箱が正面を向いている。細かすぎる話ではあるが。。。
また途中、中古のポラロイドカメラを扱った店の棚には、コダックの「Carousel Slide」という文字が見て取れる。これは、正確には「Carousel slide projector」という名称で、今では絶滅危惧種となっている。このハードウェアの代替が、現在では”PCのスライドショー+液晶プロジェクター”となっている。なお、この”Carousel”(カルーセル)という単語は、IT用語にも使われている。
Webページなどに設けられる画像などの表示領域で、内容を左右に移動して切り替えられるものをこのように呼ぶ。(IT用語辞典「e-Words」より)
ちなみに、カルーセル麻紀との関係性はない、と思う。(綴りもビミョー異なるし→Carrousel, Maki)