原題:Murder, Smoke and Shadows(直訳:殺人、煙と影)
日本語版:1993年 NTV
個人的には初期のシリーズのほうが好きかも知れない。まだ”今回の再放送”としては2話しか観ていないわけだが、いい意味では洗練された感じの映像とストーリーと思うが、私の日記の目的とは合わない仕上がりになってしまっている。つまりネタとしては”面白くない”のだ。まあ、無理やり”小ネタ”を探し出して行くつもりだが、そのモチベーションはかなり低くなってしまった。言い訳に聞こえると思うが、そんな感じでご容赦(と、読者も僅少な辺境地域では独り言に過ぎないわけで)。
☆今回登場する車
犯人の車は「ロールスロイス コーニッシュのオープンモデル」だろう。そして、それとプジョーを比較するようなHEAD2HEAD的なシーンがあるが、今回、改めて見ると昔のようなへこみなどが見当たらない。やはり、コロンボの愛車も2代目(それ以上?)なのかも知れない。
ちなみに今回の被害者は車には乗っておらず、下記の写真は制作会社の役員(?)御用達のリムジン(車種は未チェック)である。
犯人は若くして成功した映画監督で、冒頭、得意げにホログラム装置 をチェックしその後にも自ら操作したりもする。でも、この時代ではまだまだ実用化はされていないはずで、ドラマ内では合成と思われる。
最新(と言っても2017年)のホログラム映像のサンプル。
☆犯人のコレクションが多彩過ぎて困る
今回の犯人は豪邸の自宅以外に”遊び部屋”も持っていて、そこにはかなり多彩なグッズが置かれている。すべてをチェックしたら大変なことになるので、とりあえず目立ったものを選んでみた。(ただし下記の映写機はスタジオにある)
そんなグッズの中でも興味を惹いたのがテレビゲーム機。アップライト型が2種類、テーブル型が1種類置いてあった。前者は「STAR CASTLE」と「JOUST」というゲームタイトルで、後者はゲーム名は不明である。
日本でインベーダーゲームが爆発的に流行ったのは1978年で、当時から日本ではテーブルタイプが主流となり、ゲームセンターだけではなく喫茶店などにも導入された。米国では主にアップライト型が流行ったと思われるが、犯人はコレクションとしてテーブルタイプの何かのゲーム(操作パネルの形状からも初期のものだと思われるがゲーム名は分からずじまい)に興味を持っていたということだろうか。
↑この写真は本物ではなくスケールモデル。
犯人の遊び部屋のシーンをキャプチャするためにコマ送りをしていると、フィルムにゴミが付着しているのが目立った。特に下記画像の左下のゴミは目立ち、それをきっかけに前後のコマをチェックしたら結構汚れている。ただし、この付近以外はそうでもなかったので、部分的にゴミが付いてしまったのだろう。
☆秘書のデスクトップも進化していた
コロンボのお相手、つまり犯人は上流階級のビジネスマンが多い。そのため秘書も多く登場するわけで、秘書の机上も頻繁に見ることになる。最初のシリーズから10年以上経過しており、前回のエピソードで”シリーズ初登場”したパソコンも、秘書のツールとしてしっかりと活用されていた。しかも、今回の秘書は結構お歳を召していたのに、しっかりと操作していて何気に感心した。また、動作しているプログラムは本物っぽかった(具体的に確認したわけではないが、当時はTV画面の解像度も低く、ドラマ用に作り込むことなどしなかったのではないかと推測)。
☆メイキング的要素のあるオープンセットのシーン
元々のストーリーが、被害者がスタジオ見学に訪れるところから始まるので、一種の内輪ネタに近いシチュエーションだ。そして、犯行現場がスタジオの敷地内にあるオープンセット。わざわざそこで殺さなくてもよさそうなのに、ストーリー上は必要だったのだろうか。
このシーンを観て、個人的に大好きなSFドラマシリーズである『謎の円盤UFO』(1970年英国)の第2話を思い出してしまった。やはり同じオープンセットで”相手”を追い詰めるシーンが登場する。殺人を犯すわけではないがダミーのピストルで撃つシーンもあるなど、雰囲気はなんとなく似ていると思う。(↓ 途中のこの辺りからのシーン → オススメの作品なのでできれば最初から見て欲しいが…)
☆クリームソーダにこだわる
以前のエピソードでクリームソーダが登場するが、その時は我々がイメージするものとはかけ離れていた。でも、今回登場するクリームソーダは許せる範囲の飲み物になっていた(厳密には違う気もするが)。でも、問題はそこではなく下記画像の下の4コマである。その場では誰も飲んでいないし(そもそも前日の残りだし)捨ててもいないのに、いきなり空になるのだ。まあ、どうでもいい事だが、小ネタとしては重要である。
☆SF映画に”出演”したコロンボ!?
スターウォーズを彷彿とさせるシーンが登場する。元ネタは不明だがスターウォーズから始まった本格的なSF映画ブームの影響もきっとあるのだろう。
以上。