原題:Double Exposure(直訳:二重曝露)
日本語版:1974年 NHK総合
【今回の小ネタ】
☆今回登場する車について
犯人たちは相変わらず高級アメ車に乗っている。今回は、犯人がリンカーン・リムジン、被害者の社長の夫人がキャデラック・フリートウッド・エルドラド・クーペだ。後者の車は、エピソード9「パイルD-3の壁」にも同型が登場した。
☆犯人はなぜ録音状態にしたのか
今回のエピソードで重要な小道具の一つ、カセットテープレコーダー。おそらく撮影当時は比較的新しいオーディオ機器の一つであったと思われる(コンパクトカセットは1960年代に開発された)ので、小道具として活躍させたかったのかも知れない。このタイプのレコーダーについては、子供の頃、ある日突然父親が買ってきて、自慢げに家族に披露していた、という記憶が鮮明に残っている。
☆映写室のメカに惹かれるオヤジ
今は電子機器がメインであろうが、この時代はすべてアナログだった。映像はフィルムに記録され、モニターはブラウン管だ。フィルムの編集は、フィルム自体を”切った貼った”するという分かりやすさ。学生の頃に使っていた、コンピュータの紙テープを思い出す。
☆サブリミナルは本当に効果があるのか
一時期、世間でも流行ったサブリミナル効果。今回のエピソード内ではそういう名称では呼ばれていなかったようだが、実際にあんなにも効果が出るものなんだろうか。
☆フルキーボードが気になる
最後のシーンで、犯人が”嬉しそうに”フィルムを透かして見ている装置は、一体なんだろうか。おそらく編集装置だろうけど、コンソールに組み込まれているキーボードは、一体どんな役割を担っているのか、結構気になってしまう。コンピュータ系のパーツだが、この時代にデジタル処理を行う機械はなさそうだし。
☆高度な技術が必要なのかも知れないが
コロンボが犯人を陥れるために、まず一般的なスチルカメラで犯人の部屋を何枚か撮って、それを元の映写フィルムに挿入するわけだが、元々フィルムの構造が異なるので、うまく切り貼りできるものなんだろうか。専門家なら実現可能なのだろうか、ちょっと気になった。
コロンボが犯人を陥れるために、まず一般的なスチルカメラで犯人の部屋を何枚か撮って、それを元の映写フィルムに挿入するわけだが、元々フィルムの構造が異なるので、うまく切り貼りできるものなんだろうか。専門家なら実現可能なのだろうか、ちょっと気になった。
☆銃社会の悲哀
今回のキーアイテムである”口径変換装置”は、その世界ではコンバージョンキットと呼ばれているらしいが、かなりマニアックなネタだと思う。確かに銃社会のアメリカではある程度知られているとは思うが、日本人にはなじみのないアイテムで、なので最後の説明シーンまでは疑問符のまま過ごさねばならない。「あのスタンドに隠したのは一体何だろうか?」と。そして、「なぜ銃を調べられてもバレないのか?」と。
以上。